24 March 2015
Simpson's in Strand, London, UK
年末年始の休暇でロンドンに滞在し、話の種にとここへやってきた。結論から言うと街中のfish and chips の店の方がよっぽどましなサービスをしている。ただ、味は イギリスらしい。しっかりとした赤身の肉の塊が出てくる。この肉を食べる為に行く価値はある。どんな肉が好きか、我が身を振り返って、予約を入れた。
Savoyの一角を占めていることを忘れてしまったような、 Savoy自体が忘れてしまっているかどうかは泊まっていない為なんとも言えないが、素晴らしいサーブを見せてくれる。これから行く方は、内装調度やカトラリーの怪しい光に騙されてはいけない。
夏の休暇に訪れたアイラ島の牡蠣とは大違い、磯の香りもどこかへとび、魚の内臓臭い、中もドロッと変わり果てた生牡蠣がスターターとなった。ロンドンの交通系カードでもかじった方が害もなさそうである。ハロッズのオイスターバーでも似たようなものだったから、パリや連合王国の田舎の方がロンドンよりはるかに素晴らしいのだ。テムズ川は河口から遠かったのだ。
メインは当然ローストビーフとした。Roast rib of the Scotish beafという名前で呼ばれている。 日本人は害も益もなく、うるさくないと、適当に扱われているようで、どこを見ても、茶色くなった肉片をあてがわれている。
肉だけではないが、生々しい方が好みで、 ジョージアでもミディアムレアとレアの中間というのが好きなのだ。「レアの方が好みで、 よく焼けてクリスピーになったのを添えてほしい」と注文を出したところ、料理人はウェルダンに近いところを得意げに切り始める。「違う、もっと赤いところだ」と私。一抱えもあるお盆に1キロほどの塊が いくつも載っているのだからどこかにはあるだろう。
日本のホテルで出てくるような和牛とうたってあるものは口の中でとろけるような食感で、これはこれで美味しいが、スコットランドの厳しい気候で草を食んで大きくなった牛は美味い。
かくして3回違うとかえていただいて、割と好みの部位となった、牛肉の細やかな繊維の歯触りとその隙間から肉汁の溢れる美味しいものであった。脂の少ない、しかし、肉肉しい逸品である。
ケントのスパークリングで乾杯しそのまま続けた。nyetimberのロゼなどとあわせてみたい。
最高峰はジェントルメンズ クラブ と言われるロンドンの食事状。高級ホテルの コンシェルジュに聞いてみるのが一番だ。話のタネとしては面白いひと時であった。
二度目は無いだろう。
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